味は舌のどの部分で感じるの?
口の中には「味蕾」と呼ばれる味を感知する味細胞の集合体があります。
諸説あるのですが…この細胞は舌に5000-9000個、舌以外の口の中に約2000個あり、この細胞を介して味わっているのです。
日本味覚協会が実施した味覚診断によると、男性と女性では女性の方が味を感知する能力が高いと言われています。
平均的な味覚の持ち主よりも3倍ほど味わいを強く感じるスーパーテイスターも女性の方が多いとも言われています。
デートでお食事中に…女性が「これ、美味しい!」彼「ん⁈あぁー。」なんて事もあるのでしょうね(笑)
さてさて本題ですが…
「味覚地図」と言われる舌のどの部分で味わいを感知するのかを示したマップが発表されたのは1901年の頃…約100年以上も前ですって。
この「味覚地図」に関する論文の中で「甘味は舌尖部、酸味は舌縁部、苦味は舌根部において感受性が高いが、塩味の感受性は舌の部位であまり差はない」と定義づけられています。
この説は本当なの?
近年の研究では、基本的に五味(甘み、塩味、酸味、苦味、旨味)は舌の部分的に感じるものではなく、舌全体で感じるもの。
また、この味覚地図は誇張されたものだ!
とも言われました。
ならば、検証しようじゃないか!
っという事で、2010年それを覆す研究論文が発表されてるいるのでご紹介します。
結論からいうと…
「苦味を除く味わいに関して、従来の味覚地図を支持するような結果が得られた。苦味に関しても、薄い場合は舌尖部で強く感じ、濃い場合は後方の舌縁部で強く感じるという事。」
つまり、この味覚地図は正しいということが分かった訳ですね。
ただし、苦味に関しては舌の先でも感じるよって事です。
味覚は舌全体で感じているわけですが、味蕾が密集している部分ではより敏感により強く味を感じとる訳なのですね。
参考文献:
「味覚感受性の評価と測定法 〜若年女性の味覚感受性を中心として〜」
小林三智子
日本調理科学会誌 Vol.43,No.4,22-227(2010)
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