35. 白ワインのブドウ品種特定方法のノウハウ 4

それでは、ノウハウ1〜3をふまえて品種の特定にいきましょう。

≪品種の特定と特徴≫
香り《1》→香りや味わいが控えめで、柑橘系のまろやかな酸で優しい味わい。特徴が乏しい傾向です。→MD(Fr)もしくは甲州。どちらも似た傾向です。

*甲州は透明に近い色調から薄茶色でフレッシュな柑橘系フルーツに丁子のスパイス、味わいは優しく繊細で余韻に塩味や苦味を持っている。

*ミュスカデはシュール・リーが行われることが多いので、柑橘系フルーツにヨードのようなミネラルやイーストの香りがほのかにあればこの品種の可能性が高い。いずれも優しく繊細なのが特徴のワインです。

香り《1》→レモンやグレープフルーツ、フレッシュな青い草の印象で味わいはスッキリとした酸が特徴→SB (Fr)→熟度のあるグレープフルーツに強めの青草の香りで華やか、穏やかな酸が特徴(NZ)

*SBのブドウは気候と土壌から大きく個性や芳香性が変化しやすい品種です。基本的にはグリーンなハーブを頼りに探りますが、加えてミネラルによって特徴を掴むのも手です。
冷涼地ではグリーンなフレッシュハーブの香りが強く、熟したフルーツの香りが少ない。
温暖地ではトロピカルフルーツの様な熟した甘い果実の香りが感じられ、グリーンノートやハーブが感じられないこともあります。香りの段階でハーブの香りが取れなくても、味わいで感じられる事もありますので「ハーブ香=SB」と安易に決めつけるには注意が必要です。
ロワールは石灰や火打ち石の香り、ボルドーは比較的温暖なので熟度の高いリンゴや白桃からパッションフルーツ中心で、ニュージーランドは寒暖差からくる果実味とレモングラスの様なハーブと酸味が特徴で、ミネラルは感じられません。チリなどは海岸近くの柑橘系フルーツに潮のミネラルが感じられます。

香り《3》→柑橘系から白桃まで幅広い香り、特徴的な石灰質のミネラルと酸味が豊富でキレが良く爽快な印象。樽香はなし。→Ch(Fr シャブリ)

*Chのブドウは特徴がない分、産地や土壌、醸造方法からの影響を受けやすいのです。
つまり、Chは何のフルーツの香りが中心かにより冷涼地と温暖地に分けられます。冷涼だと柑橘系で酸味が強くなり、温暖だとトロピカルフルーツ系で酸味が穏やかになります。
シャブリ地区は冷涼地で特有のキンメリジャンの土壌の為、酸味と石灰質のミネラルが豊富なワインが多いです。カリフォルニアは温暖で日照量が多く熟した果実の香りと豊かな酸味、樽香が特徴のヴォリュームがあるワインが作られる。
チリでは意外と冷涼地で栽培されている事が多く、つまり海岸沿いの冷涼な気候を持つ産地があり、酸と潮のミネラル、そして樽香が感じられ苦味があるワインが多い。南オーストラリアでは、内陸的気候から温暖地由来の熟した果実の香りに樽由来のバニラの香りが特徴のワインが多い。カリフォルニアと南オーストラリアの区別は非常に難しい。

香り《3》→柑橘系から黄色いリンゴ、キンモクセイのお花の香り、特にグレープフルーツや特徴的な花梨の味わい、柔らかな酸味と味わい→シュナンブラン(Fr)

*シュナンブランは、フレッシュなリンゴや花梨、キンモクセイの甘い香りと豊かな酸味が特徴。冷涼地ではリンゴや花梨の香りが前面に出ており、温暖地ではトロピカルフルーツ中心の香りと味わいを持つ。
ロワールではリンゴやスモモの香りにミネラル感があるワインが多い。南アフリカではパイナップルなどのパッションフルーツの香りとなる。味わいとしてはどちらも酸味が豊富です。

香り《4》→黄色いリンゴや華やかなお花の香りに特徴的なペトロール香、アタックは滑らかで、少し甘さを感じる。酸味は豊富で余韻まで続きます。→Ri(Fr )

*RiはMLFや木樽熟成を行わないので、品種の特徴的な香りが現れます。基本的には特有のペトロール香や菩提樹の花の香りを頼りに探りますが、近年これらのペトロールの香りがしないワインも多くあります。また、フルーツの香りが強い品種ではないので土壌の特徴が強く現れます。
では、味わいの方で特徴でもある酸味を頼りに探ると見つけやすいです。
冷涼地では酸味がシャープに感じられ、温暖地でも酸はしっかりあります。
アルザスは酸が強くシャープ、ミネラルが豊富なワイン。ドイツは甘みとシャープな酸味のバランスが取れているワイン。オーストラリアは果実味が豊かで、引き締まった酸が特徴。
基本的に豊富な酸味や質から推測するのが良いです。

香り《5》→白桃からパイナップルまでの香り、特にライチや白バラ、マスカットの様に甘く少し青い香り、酸味は控えめ、粘性は高めの甘い味わい。
→GW(Fr ) 、TT(アルゼンチン)の場合はアフターに豊かな酸味が残る。
*GWの特徴は、やや濃いめのイエローから黄金色の色調で粘性は強めです。ブドウが赤い色が反映していると考えられます。
ライチや白バラ、コリアンダーシード、白胡椒の香りに果実味が豊かで酸味が控えめ、オイリーな印象で分かりやすい個性を持っています。

*TTは、GWと同様にアロマティク品種でとても個性が似ている特徴を持っています。白桃やパイナップルの香りにオレンジの花やジャスミン、白バラなどの香りを持ち、フレッシュでスッキリとした爽やかな酸味を持っています。
GWとの違いは、粘性からの厚みと余韻の酸味の違いにあります。TTの方が酸があるので、飲んだ余韻もスッキリしています。

香り《6》→リンゴや白桃の果実に木樽の香り、滑らかな味わい。→SB(ボルドー )

香り《7》→トロピカルフルーツ系の香りにMLFや樽香のバニラやトーストなど分かりやすく、苦味、アルコールのボリューム感や厚みがある味わい。→Ch(カリフォルニア )

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