ペット・ナットって?
「ペット・ナット(Pet Nat)」とはフランス語の「ペティヤン・ナチュレル(Petillant Naturel)」の略語で自然派のスパークリングワインの事です。
これが今、世界各地で生産されトレンドとして取り上げられています。
「ペティヤン」とは微発泡ワインの事で、ガス圧が2.5気圧以下のものを指します。シャンパーニュの規定が5-6気圧なので、その半分以下というのは何となく微発泡なのかなぁと想像付きますよね。
1990年代、フランスのロワール地方の自然派の生産者達の間で偶然生まれたとされています。
スキンコンタクトを行い自然酵母で発酵させる事が多いので、大体のペット・ナットは酵母の澱で濁っている事が多いです。
ペット・ナットの製法としては「メトード・リュラル(Methode ruraie)」や「メトード・アンセストラル(Methode ancestries)と呼ばれ、ラングドック・リムーで16世紀に考案されたと言われる製法で造られます。
シャンパーニュ製法は一次発酵を行ったワインを瓶の中に詰め、酵母と糖を加え瓶の中で2度目の発酵をさせて泡を閉じ込める製法に対して、ペットナットは二次発酵をさせずに、一次発酵中のワインを瓶の中に詰め、瓶の中で完全に発酵させ閉じ込めてしまうという造り方です。酵母の澱引きやドサージュも行わない自然発酵的なナチュラルなワインだという。
このナチュラルな発酵ゆえに生産者の思い通りにならないこともあります。仕上がりの残糖分をどこまで残すのか、ガス圧を計算しておかないと破裂したり不足したりして、一本一本の味が違うなんて事も…。
ペット・ナットの魅力は、カジュアルなシーンにおいて大活躍します。
微発泡の刺激が心地よく、低アルコールで軽やか、気軽に楽しめるワインです。自然派ファンにさらに支持される事でしょう。
まだまだ、ボトルに対しての味わいのばらつきが否めなく、販売価格面でも課題が残りますが、親しみやすく気軽に楽しめるワインとして重宝される事は間違いないですね。
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